世歴1648年江戸、陰陽師の隠れ里「花散里」が壊滅する事件が起きる。犯人と目されし女の義妹・逆瀬紗々は真相を探るべく幕府の協力者となり、彼女は従兄であるDr.深山美景へ助けを求めるも、次々と襲い来る腹違いの姉・萬屋四方の使い魔たち。かくして二人は未だ語られぬ御伽草紙の残酷な真実を知ってしまう。 渓谷竜シリーズの外伝、本編『ルアハの花』から分岐した未来のお話。大陸となった竜の身体がいつしか腐り、何者も住めなくなって海へ沈む――細濁りはそんな出来事を切っ掛けした、ルアハの花と結末を異にする独立世界です。
どうして人は、罪と知ってなお業を背負おうとするの――?