リベルタ・リベルトゥス

メイン 白朝 黒朝 竜子孫 ALL
アラビアンファンタジー。うちよそ敬称略。



メインキャラクター

長女 ルシタニア


 ロスタム
開けっぴろげながさつ代表女子。考えるより先に足が出る。次男破門に際して一家ともども人間社会へ降り立った。珍品ハンター前は姉弟全員で店を営んでいた。ハンター業の傍ら手記をしたためていく。
特技は、趣味は、好きなものは、苦手なのはじっとしていること。
 ―― 家族が離ればなれになっては駄目よ。

次男 ザイド


 ケットシー*
人懐っこいデリカシーゼロ男。有翼獣の姿を取る。ある日落第者として一族を破門・追放された。しかし楽天家。三男に絶縁されても笑い飛ばし、長女と共に珍品ハンターとして世界中を飛び回る日々にかねがね満足。
 ―― そんなことで落ち込むかよ……っと!

三男 ファビウス



根っからの野心家。一族でも際立って優秀な人物だったが、次男共々追放された為、姉兄を強く憎む。一方で末妹のことは溺愛。グラウと共に奴隷として主へ仕え、剣術指南役として妹の薬代を稼ぐ。
 ―― 俺達は姉上には従わない。二度とな。

四女 リシェ



優しく芯の強い少女。身体は弱く、グラウと三男の援助を受けて生きる。人間界隈では最先端科学である天文学第一人者として名を馳せる。姉譲りのカチューシャが宝物。
 ―― お待ちを。貴方に死が迫っています。


大いなる朝焼け、イ・ラーハル朝

ロスタム


 ルシタニア
清廉なハンサム。騎馬民族出身だが民族狩りに遇い奴隷になる。主の許で頭角を現し奴隷頭として出世。女性恐怖症でも何故かルシタニアだけは平気。お人好し。突然現れたニアラスと親しくなる。
 ―― む……。君は本当に女性か?

ニアラス〈0〉



人か定かではない。右側頭部に巻角が生えている。ある日突然現れ何もかも見知っているかのように振る舞う。心を解さぬ白翼を導き、親友として打ち解けたが、人間の思惑へ絡め取られ怒濤の運命を辿ることに。始まりの金目。
特技はカードゲーム、趣味は木登り、好きなものは幾何学、苦手なのは悪意。
 ―― 望みはない。墜ちた竜は死ぬだけだよ。


暮れ簿の夕焼け、リ・グレーネ朝

バドゥル



ルシタニアお得意様の豪商人。一風変わった品を求めては彼女を困らせて楽しむ。意地悪そうで悪人面と陰口叩かれる。だが奴隷を大切にし、貧民も自ら雇っては地域の生活を豊かにせんと精力的に働きかける。噂好きが玉にキズ。
 ―― 訊こう。何を所望してほしい?

セイフ



バドゥルに奉仕する剣士。産まれた時から面倒見てくれている彼に忠誠を誓う。細身の割に大食感。クールに振る舞っているが笑い上戸であることをルシタニアに見破られ、良いように扱われている。幻獣に興味がある。
 ―― どうしてこんな己に背を預ける……!



竜と子孫たち

唯一竜 スマラグド



名の意味は〈緑の石〉。属性は世界と慈愛。存在する唯一の竜。巻き角はすべての魔力の源とされている。賢き竜は夢を見ると周囲の生命を繁栄させたが、ある事件を契機に海原へ身投げした。
 ―― 〈世〉の過ちは汝の過ちなり。

黒翼 メルギラ


 黒→→→竜
唯一竜が作った。属性は大地と本能。海含む地上を象徴する褐色肌のキメラ。生命を愛おしみ叡智を守り続ける。白翼と対で二元論を為すが「白翼の変」を契機に反目した。スマラグドに絶対の忠誠を誓う。後世では女神メルギラ。
 ―― 吾がこの地を護りましょう。

白翼 フルティラ


 白→ニアラス
唯一竜が作った。属性は天空と記憶。ニアラスの友人。眩いばかりに美しく進歩を説いて歩いた。初めに人間へ知恵を授けた存在。だが、彼自身は心を理解出来なかったという。度々問題を起こし最後は黒翼の手で葬られた。この事件は「白翼の変」と呼ばれる。
 ―― 彼奴らに必要なのは理性であり知恵だ。

青腹 ニエマイア



黒翼が作った。海原を象徴し、混沌と永続を司る。纏め役。固いトサカと水のように透き通った尾、細長い鼻を持つ。普段は海へ向かって朗々と深い歌声を響かせる温和な老人。人間の集落を渡り歩き慎ましく暮らした。内包する力は相当なもの。
 ―― おおおおあ……。

銀背 リーリート


 誰でも
白翼が作った。快楽と都市を司る銀龍。弟・金背と合わせて一体。普段は紡績する美しい銀髪女人。弟ラザラスが敵陣営へ味方した時は憤慨するも真意を知るとただ一人彼を赦した。人気が高い竜もどき。
 ―― 楽しまなければ損でございましょう。

金背 ラザラス


 金→茶
白翼が作った。苦痛と時間を司る小柄な金龍。片足を引き摺った、背筋の曲がった醜い学者である。容姿に劣等感を抱く為、引きこもり、人々へ伝えるべき叡智は人界から隔絶されてしまった。「白翼の変」で敵へ寝返った。
 ―― ええいそこ、じろじろと儂を見るな。

茶首 エリジェヴ


 茶→ザイド
黒翼が作った。慈愛と森林を司り、柔らかな翼と花々で出来た角を持つ細身の龍。鳥の先祖。ラザラスと仲が良い。普段は幹に女の顔が生えた巨大な大樹。小鳥の如くお喋りが大好きな彼女は始終やかましく何かを話している。
 ―― ねえねえ聞いて聞いて聞いて!

紫爪 ゼカルヤ


 紫→銀
白翼が作った。忘却を司る死や衰退の象徴である。普段は都会的な雰囲気を持った盲目ハンサム青年。だが、戦いになると一転、毒々しい骨竜もどきとなり赤尾や青腹に次ぐ戦闘能力を発揮する。怖がられると切ない。
 ―― ふふ、僕は死神じゃありませんってば。

赤尾 オーヴェド


 赤→白
白翼が作った一際大きな赤竜。鉱物を司り道具と破壊を象徴。休むことなく竈に炎を吐き続け自らの足へ鎚を打ち付ける。愚鈍だが従順なので指示されるまま道具を創り人間へ授ける。戦闘能力のみで言えば一番、最後まで白翼へ付き従った愚者。
 ―― おお、あるじはなぜしんだ?