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Tiberio Tarantino
ティベリオ・タランティーノ

「祈りなさい。赦しが欲しいならば」
年齢 性別 民族 略称 カラー
37歳 ミアナハ人 宰相
グレー
親族 出身 職業・階級 武器 モチーフ
赤牙族 首都
クレプスクルム
神官
公国宰相公
短気
炎魔法
金鎖
 [ミアナハ公国]の政治を表立って取り仕切る宰相。 
 [赤角教]を統括する最高階級の神官でもあり、国内では枢機卿としての顔が有名である。誰よりも信心深く、それゆえ狂信者とも呼ばれる彼は[ミアナハ大公]を支えるべく信仰を維持する使命へ燃える。 
 羽翼獣の眷属・[赤角ハーム]の尾羽根を与えられ自在に炎を操ることが可能。その威力は、直に赤角から力を得ている大公へ比肩すると言われる。

 モットーは「他人に厳しく、自分にはもっと厳しく」。
 神経質で独善的だが苦労人であり、上司のせいで何かと迷惑に巻き込まれる。傍若無人なリナルド・ルチア大公に振り回される毎日を送っているためか「母親代わり」と揶揄される一面も。
 それでも大公に付き従うのは神・赤角への深い信仰心ゆえ。神の名の下に自国を繁栄されるべく汚い取引を取りまとめ、諜報部隊を始めとしたあらゆる裏の組織を利用していく姿は[ミアナハ人民族]の典型である。
 また生粋の貴族主義であるため[傭兵ギルド]創設に関わった[連邦国ミハリス第三王子]や、大公異母兄アルノルド・フラーラ辺境伯には良い感情を持っていない模様。

容姿
 一人称は「私」/二人称は「あなた・貴様・猊下」 
 露わな広い額、頭部中央に固めたプラチナシルバーな毛髪、細い一重の紫目は狡猾に光る。下から睨め付けるような表情は威圧的で、やや骨ばった顔立ちを更に気難しく見せている。

服装
 装いは灰色を基調とした規定の神官ローブ。内側に黒のインナー、大きく空いた袖口から赤い裏地が見える。胸元には彼が最も大事とする赤角の尾羽根を付けた金鎖を掛けている。 
 なお左耳のカフスは[枢機卿内]から選ばれた宰相だけが付けることを許される。この羽根は、神官や司祭は位階が上がると神そのものである赤角から与えられるものだ。
 それには魔力が宿っているため司祭以上の者は神官軍の一員として戦いへ参加する。中でも大司教以上は「力の源である尾羽根」が与えられ、行使可能な火炎魔法もより強力になるという。最も強い羽根を得ているティベリオもまた、大公の側に控え、護衛としての役割も果たしている。

神授説と貴族主義

 現大公リナルドの統治下で変動しつつある[ミアナハ公国]にて、ティベリオは一貫して貴族主義を主張していく。なぜなら赤角教を深く信仰する者にとって社会的身分は「神の御心に認められた者への褒美」、つまり神授説が根底にある。
 よって神・赤角ハームに愛されし大公が最も高貴な存在であることは言うまでも無く、神に認められた貴族が特権を持つことも必然なのである。そして神に愛された者は代弁者となり、同じ慈愛を以て、赤角を称える下位の者へ施しを与えることが求められる。

 この循環を単なる社会システムとして見出す者も多いなか、ティベリオは狂信的なまでに神を信仰し、代弁者たる大公へは妄信的な忠誠を示す。しかしその忠誠心は神が基盤にあることを忘れてはならない。従って統治者が神から見放された場合は敬虔な態度を翻すこともやぶさかではないだろう。
 かつて彼が切り捨てた、オルランド前大公のように――。
 
傭兵ギルドへの反発
 貴族主義を貫くティベリオ宰相は隣の大国[オルドーグ帝国]から入ってきた実力主義的な気風を悪しき慣習として排除したがっていた。実力だけで判断するようになれば、神授説で成り立っていたヒエラルキーが崩れかねなく、また、神に認められておらぬ者がのし上がってくるという事実も許しがたいことだったから。
 しかし長期化する戦い、戦火に晒される国土という流れを受けて世間は出生問わず強き人材を求めていた。聞く耳持たず一度は白紙へ戻した宰相だったが、多方面からの説得により傭兵ギルドの創立を承諾、不本意ながらも新たな幕開けの片棒を担ぐこととなった。
 だがこの制度を強く提案したのが連邦国からの亡命者であること、国軍に匹敵する権限を持つギルド統括者として元より不仲であるアルノルド辺境伯が任命されることなど、大公の地位を揺るがしかねぬ要素へ一層警戒心を強めるようになる。国軍が疲弊している今、ギルドが反旗を翻せばあっという間にクーデターは成功してしまうだろうから。

盛んな諜報活動
 公国は大陸一の諜報国家である。その方針を更に推し進めたのは、大公の勅命によって暗躍するティベリオ宰相である。彼らはかつて前大公オルランドを椅子から引きずり下ろし退陣させた過去があったが、その教訓から己も寝首をかかれぬようすべしと考えた。以降、様々な者を捕まえては恩赦と引き替えに諜報活動をさせている。
 前代から政権を担っていたティベリオ宰相しか存在を知らぬ工作員も、大陸に散らばって居るようだ。


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