ルアハの

本編キャラクター紹介
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Data

ミハリス・ゾイ物語へ導く知恵者


―― 私に従いなさい。それが生き延びる術。



綴り Michalis Zoi
人称 私・僕 / 君・貴公
年齢 39歳
性別
男性
二つ名 背信のミハリス
略称 叔父
職業 究明機構理事長
階級 連邦国元第三王子
アイテム 銃仕込み杖
武器・能力 愛銃スキュラ / 魔術ガル / 異能「アルケミー」
出身地 竜の左翼 連邦国王都 反王党派
民族系統 ケアド人系
人間関係 父レヴァン国王 / 母ゼノビア妃 / 長男リガス王太子 / 長姉アリアドネ女王 / 次兄ゲート / 姪コリンナ / 姪アーサリン / 甥ジノヴィオス
カラーコード ディープロイヤル #47266e
象徴 ステッキ





Summary

コリンナの叔父、元ガルタフト連邦国の第三王子。 
顔立ちの整った物静かな美丈夫。しかし柔和な佇まいとは裏腹に強力な魔法〈ガル〉の異能者である。その気になれば一人で一国を滅ぼせると言われるも代償の大きさから普段使い出来ず、通常は共和国製の銃を使用している。また非常に博識であり竜や血牙族が使っていた「神代の文字」を解読できる稀少な存在。
本編では彼の祖国亡命後に起きた老囚脱走事件を切っ掛けに、ミアナハ大公およびオルドーグ皇帝に請われ国際大陸研究団チーフとして異変調査に携わっている。しかし命を狙われていることから同国湖都を出ることは叶わず、自身の代わりに姪を調査へ赴かせている。

姪を可愛がってはいるが目的のために何を犠牲にしても構わない冷淡さも持ち合わせ、〔コリンナ〕の立場を利用しているような節がある。金目の力や青花との関係性について調べているらしいが……。亡命した目的も不明瞭な謎多き人物。



Looks



切れ長の藍目と青白い顔、毛先に青みがかった亜麻髪、痩身。
中年に差し掛かっても美しさに衰えは見えず心意の計れぬ笑みを称える。上背があり足腰は意外と頑丈。柔らかな後ろ髪と同程度伸ばした前髪は顔半分を隠すように左側へ流す。
若い頃は後ろの一部を三つ編みにしていた。



Style

薄紫色のカットシャツ、白手袋といかにも貴公子的装い。
シャツの上には流麗な紋様が刺繍された暗紫色のベストチャコールグレーのロングコートを羽織る。細身の黒パンツには同じく黒の革靴を合わせるのがお気に入り。靴下でさりげないお洒落をするタイプ。共和国製の銃はステッキに仕込んであり日頃から持ち歩いている。
素肌を露わにすることを厭うのは身体中に刻まれた、異能アルケミー特有の印を見せないため。魔法〈ガル〉行使の際は顔にも印が出ることから、力を発動する時は頭まですっぽりフードで覆い隠す。




Memory

出自  姉弟  育児放棄  背信者  目次


反王党派の母

連邦国ゾイ王家には必ず反王党派から妃を娶らなければならない慣習があった。ミハリスの母もまた古き掟に従い王家へ嫁いだ王妃であった。
一方、彼女の身ごもった時代は政権交代を求めて内乱が幾度も勃発した激動の時代。
事件は、当然起こった。双子を身ごもっていたミハリスの母ゼノビア第三妃が、蜂起した民衆に捕縛され、監禁されてしまったのだ。彼女はそのショックから双子を早産。まもなくして妃は監禁場所から命からがら逃れたが、逃亡の最中、劣悪な環境に耐えられずミハリスの双子妹は逝世した。

反王党派の姉弟

ミハリスは現連邦国女王アリアドネの九年後に誕生した。
母親が逃げる最中に、彼は左目を失ったものの生き延び、三人目の末王子として王家へ迎え入れられた。一方で命を落とした妹は「生まれてこなかった」として存在自体を秘密裏に抹消された。これ以上、民と王家の確執を深めないための策だったという。
娘を哀れに思った父王レヴァンと長兄たる王太子リガスは、生まれて間もなく亡くなった妹をこっそり供養しコリンヌと名付ける。更に長兄は自分の娘にも同名を授け、ミハリスを後継人へ指名した。これがミハリスの姪、後の女剣士コリンナである。

育児放棄と失踪

暴動により心を病んだ母ゼノビア妃は、王宮へ帰還してすぐ育児放棄を始めた。「反王党派出身の妃には乳母がつかない」という慣習の中、誰がこの赤ん坊を育てるか議論になった。
最初は血の繋がった三女アリアドネ姫が世話をしていたが、ミハリスが三回目の誕生日を迎えた頃である。ゼノビア妃とアリアドネ姫が突然失踪してしまう。妃が姫を連れ去ったのだと推測され、その後は父王と二人の兄が彼を育てた。
すべてはミハリスが物心つく前の出来事であり、彼自身には失踪以前の姉に関する記憶はほとんどない。

黙する背信者

反王党派出身の王族は宮廷で格下として扱われていた。ミハリス少年も例外ではなかった。
そんな中、齢十二歳にてミハリスは単身大陸周遊の旅へ出た。息子に才を見出した父王の命による行動だった。とはいえ当時の連邦国は何度も内乱に見舞われていた時期。にも関わらず、彼は一度たりとも帰国しなかった。王党派配下はこの行動を強く咎めたて、ミハリスは次第に「裏切者」と陰口を叩かれるまでになった。
また、王家が崩壊した後のこと。ミハリスは反王党派の敵である姪コリンナを救って亡命する。これにより女王配下からも忌み嫌われミハリスは国内で二重に背信者の烙印を押されることとなった。
国元を離れ姿を眩ましていた空白期間について、元第三王子は固く口を閉ざし、何も語らない――そう、弁明すらも。